【白髪染めとカラーの違い】ダメージや染まり方・カラーの種類についても解説
「白髪染めとカラーの違いは?」「ダメージが強いのはどっち?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、白髪染めとヘアカラーの違いをダメージ・染まり方・色の種類などの項目別に詳しく解説していきます。
- 白髪染め・ヘアカラーとは?
- 染毛の仕組みはどう違う?
- 頭皮や髪へのダメージが強いのは?
- 白髪を染められる色は?
またヘアカラーから白髪染めに切り替えるタイミングや、併用がおすすめな人についても解説。
「白髪染めとヘアカラーの違いを知り、自分に合うアイテムを選びたい」という方はぜひ参考にしてみてください。
【特徴の違い】白髪染めとヘアカラーの違いをわかりやすく解説
白髪染めとヘアカラーの特徴の違いを解説します。
- 白髪染め・グレイカラーとは?
- ヘアカラーとは?
- おしゃれ染め・ファッションカラー
成分や染毛の仕組みに関しては白髪染めとヘアカラーで共通ですが、染毛力や脱色作用、色の種類に違いがあります。
白髪染めはブラウン系の色味で濃く染めて、ヘアカラーは豊富な色味で明るめに仕上げるのが一般的。
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
白髪染め・グレイカラーとは?
白髪染めとは、白髪を染めることが目的のカラー剤です。
- 染毛力が高い
- 明るくできない
- ブラウン系の暗い色味が主
白髪染めは白髪をしっかり染めるために、ブラウン色素を多く配合しています。
染まりにくい白髪をしっかりカバーでき、色持ちが良いというメリットも。
白髪にはメラニン色素がなく明るくする必要がないので、脱色作用は低めです。
脱色による髪ダメージを抑えられる反面、明るくできないというデメリットがあります。
また色素が濃い分、ジアミンの配合量も多く頭皮や髪への刺激はヘアカラーよりも大きいです。
色持ちは約1~2ヶ月です。
白髪染めは「染毛力を重視したい」「白髪をムラなく染めたい」という方に向いています。
ヘアカラー(おしゃれ染め・ファッションカラー)とは?
ヘアカラーは、黒髪の色味や明るさを変えるために使われるカラー剤です。
- 明るさを自由に選べる
- 色の種類が豊富
- 白髪が染まりにくい
地毛や既染毛を染めることが目的で、1トーンから14トーン程度まで明度の選択ができ、色味の種類も豊富。
透明感のある色味からアクセントカラーまで様々な髪色を楽しめます。
また染毛力が抑えられている分、白髪染めよりも頭皮や髪へのダメージはやや控えめ。
ですが染毛力が低いと、髪に色素が定着しにくく退色しやすいです。
色素の薄い明るいトーンで染めると、白髪はほぼ染まりません。
ヘアカラーは「色味や明るさにこだわりたい」という方に適しています。
【染まり方の違い】白髪染めとヘアカラーの染毛効果の違い
白髪染めとヘアカラーの染まり方の違いを見ていきましょう。
白髪染めの染毛の仕組み
白髪染めはアルカリ剤でキューティクルを開き、過酸化水素水と濃い染料で染毛する仕組みです。
- アルカリ剤でキューティクルを開く
- 染料と過酸化水素水が髪内部に浸透
- 少量の過酸化水素水がメラニンを脱色
- 多量の染料が髪に色をつける
アルカリ性になると開くキューティクルの性質を利用し、髪内部に染料と過酸化水素水を入れます。
過酸化水素水で発生した酸素が、黒髪の元であるメラニン色素を脱色。
脱色した髪に染料で色をつけることで、髪色を表現できます。
白髪染めで普通の髪を染めるとどうなるの?
白髪染めは染料が濃いので、普通の髪を染めると暗めに仕上がります。
実際に美容室では、黒染めやトーンダウンに白髪染めを使用することも。
ただ、染料の濃さゆえに髪に色素が残りやすく、色落ちするまで明るくできないという注意点もあります。
「暗い髪色を長くキープしたい」という方には向きますが、注意点を把握してから使用を決めましょう。
ヘアカラーの染毛の仕組み
ヘアカラーはアルカリ剤でキューティクルを開いたら、白髪染めよりも多くの過酸化水素水で脱色し、薄めの染料で色をつける仕組み。
- アルカリ剤でキューティクルを開く
- 染料と過酸化水素水が髪内部に浸透
- 多量の過酸化水素水がメラニンを脱色
- 少量の染料が髪に色をつける
過酸化水素水と染料の割合以外は、白髪染めと同じです。
ヘアカラーは過酸化水素水でしっかりメラニン色素を脱色することで、明るく鮮やかなカラーを表現します。
美容院でもヘアカラーで白髪は染まらない
白髪は発色しにくく染まりにくいため、美容院でもしっかり白髪をカバーすることはできません。
一般的にヘアカラーはブラウンの染料が少ないので、白髪が浮いたような仕上がりに・・。
白髪をしっかり染めるのは難しいですが、白髪ぼかしハイライトを入れて目立たなくさせることは可能です。
ブリーチでハイライトを根元から細かく入れる方法
白に近いハイライトを髪全体にたくさん入れることで、白髪を紛れさせてぼかします。
「明るい髪色にしたい」「白髪をおしゃれに生かしたい」という方に向く方法です。
【ダメージの違い】白髪染めとヘアカラーはどっちが傷む?
白髪染めとヘアカラーが頭皮と髪に与えるダメージを比較しました。
どちらが傷むのか気になる方は、読んでみてください。
頭皮へのダメージの違い
頭皮へのダメージが大きいのは白髪染めです。
- ジアミン配合量が多い
- 根元ギリギリにカラー剤を塗布する
- 使用頻度が高い
- 放置時間が長い
メラニン色素のない白髪をしっかり染めるには、髪を色付けるジアミンが多く必要となります。
ジアミンは刺激が強い成分なので、頭皮が傷みやすいです。
根元ギリギリの白髪も染める必要があるので、白髪染めが頭皮につきやすく刺激を感じる原因に。
また、白髪に染料を浸透させるために放置時間を長くとるのも、ダメージを増やす一因です。
白髪染めを使用する際は、塗布前に保護ジェルなどで頭皮を保護し、しっかり洗い流すことでダメージを軽減できます。
髪へのダメージの違い
同じ明るさで染めた場合、染料の多い白髪染めの方がダメージは大きいです。
白髪をしっかり染めるためには、染料を多く髪に浸透させる必要があるからです。
白髪染めの染料にはアルカリやジアミンなど刺激の強い成分が配合されているので、髪への負担が増加してしまいます。
一方、ヘアカラーの染料にもジアミンなどが入っており髪ダメージの原因に。
白髪染めより染料の量は控えめですが髪への刺激はあるので、カラー後にトリートメントでケアすることが大切です。
【明るさの違い】白髪染めとヘアカラーの色のトーンの違いを比較
白髪染めとヘアカラーは、明るくできる範囲に違いがあります。
種類 | トーン |
---|---|
白髪染め | 3~9トーン |
ヘアカラー | 3~14トーン |
白髪は濃い染料でないと染まりにくいため、最大で9トーンまでが一般的です。
10トーン以上だと色素が薄く、白髪に色が入りにくいためしっかり染まりません。
一方ヘアカラーは脱色作用が高いので、ブリーチなしでも14トーンまで明るくできます。
14トーンは少しオレンジみを感じる程の明るさ。
ヘアカラーは「明るくしたい」「トーンを抑えたい」というどちらの要望も叶えてくれるカラー剤です。
【白髪染めとヘアカラーの色の種類の違い】白髪が気になる人が選べる色の選択肢の違い
白髪染めとヘアカラーは、選べる色の種類にも違いがあります。
「白髪カバーできる色が知りたい」という方はぜひ参考にしてみてください。
白髪染めの色の種類
ブラウンやブラックなどの無難な色味が多い白髪染めですが、最近はアッシュ系やピンク系なども選べるようになりました。
「白髪染めでもオシャレを楽しみたい」という方はぜひ参考にしてみてください。
ブラウン
ブラウンは、白髪をしっかり染めながらナチュラルな雰囲気が手に入る色味。
- ナチュラルな色味が好き
- 色持ちの良さを重視したい
- しっかり白髪を染めたい
無難なカラーで失敗が少ないので、初めて白髪を染める方も挑戦しやすい色味です。
ダークブラウンなら地毛風の落ち着いた印象に、ライトブラウンなら抜け感のある仕上がりを目指せます。
またブラウンは、髪への定着力が高く色持ちが良いので、長く髪色を楽しみたい方にも最適。
「自然な髪色が好き」「しっかり白髪を染めたい」という方はチェックしてみてください。
アッシュ
透明感のある青み系の髪色に染まるアッシュは、白髪染めでも人気のカラー。
- 寒色系の色味が好き
- 透明感・柔らかさがほしい
- 白髪が目立ちにくい色が良い
アッシュは髪の赤味やオレンジ味を抑えられるので、柔らかい印象に仕上がります。
白と明度が近いアッシュは根元白髪をぼかしてくれるため、生え際をカバーして染める頻度を減らしたい方にもおすすめです。
ただアッシュは、ブラウンの配合量が少ないので白髪が染まりにくいというデメリットも。
しっかり染めたい場合は、グレーやネイビーの色味を足すと深みのある濃いアッシュに仕上がります。
ベージュ
ベージュはイエローにくすみを足した色味で、柔らかい印象に仕上がります。
- 明るい髪色が好き
- 柔らかさを出したい
- 生え際白髪をぼかしたい
標準的な色味なので「派手すぎず明るい髪色にしたい」という方におすすめです。
また、明るいベージュは白髪との境目をぼかして染められるため、生え際白髪を目立たせたくない時にも向いています。
「明るい髪色が好き」「優しい雰囲気にしたい」という方はぜひ試してみてください。
ピンクブラウン
上品で女性らしい髪色に染まるピンクブラウン。
- 大人可愛い印象にしたい
- 肌の血色を良く見せたい
- 髪にツヤ感を与えたい
ブラウンベースにピンクを加えた色味で、可愛すぎずナチュラルな印象に仕上がります。
暖色系のピンクが入っているため、肌の血色を良く見せ髪にツヤ感を与えてくれるのも魅力の一つ。
パサつきが気になる白髪世代の方にも向いています。
「白髪があっても可愛さや洒落感を保ちたい」「肌や髪をきれいに見せたい」という方におすすめです。
ヘアカラーの色の種類
さまざまな髪色を表現できるヘアカラーには、白髪が気になる方にもおすすめの色味があります。
「白髪をぼかしたい」「明るく豊富なカラーで染めたい」という方は参考にしてみてください。
トーンの明るい色
トーンの明るい色がおすすめなのは、以下の方です。
- 明るい髪色が好き
- 白髪を目立ちにくくしたい
- 白髪が少ない人
白髪染めと比べてヘアカラーは、ブラウンが少なくしっかり染めるのは難しいですが、白髪をぼかすことは可能。
明るいヘアカラーは白とコントラストが近いので、白髪を目立ちにくくしながら好きな色味を楽しめます。
特におすすめなのは明るく見える暖色系カラー。
- ライトブラウン
- ベージュ
- ピンクブラウン
暖色系はブラウンが入っているので染まりやすいですし、肌や髪にツヤを与えてきれいに見せてくれます。
白髪ぼかしハイライト
白髪ぼかしハイライトは、髪全体に細かいブリーチを入れる方法。
ブリーチした部分と白髪のコントラスト差を埋めることで、白髪を目立ちにくくできます。
- 根元白髪を目立たせたくない
- 立体感のある髪色にしたい
- 明るい髪色が好き
ヘアカラーを使った白髪ぼかしハイライトなら、明るい色でなじませて染めるので生え際もきれいな状態が続きます。
明るい仕上がりのため白髪染めに比べると色落ちは早いですが、お洒落に白髪カバーしたい方にはおすすめです。
- グレージュ
- ベージュ
- アッシュグレー
上記のような白に近い色味を選ぶと、より白髪がぼかされて目立ちにくくなります。
「白髪染めをやめてヘアカラーに挑戦したい」という方はぜひ参考にしてみてください。
【白髪染めとヘアカラーどっちがいい?】白髪染めに切り替えるタイミング
ヘアカラーから白髪染めに切り替えるタイミングについて紹介します。
「ちらほら白髪が出てきたけど、白髪染めに変えるべき?」と悩んでいる方は参考にしてみてください。
白髪が気になったら
ご自身が鏡を見て「白髪が気になる」と思ったタイミングで白髪染めに切り替えるのもアリ。
白髪を気にしながら過ごすストレスから解放されます。
「このタイミングが正解」というのは白髪染めにはないので、自分が気になると思ったら切り替えてみましょう。
白髪をしっかり染めたくなったら
「白髪をしっかり染めたい」「おしゃれ染めをしても白髪が目立つ」と感じたら切り替え時です。
黒髪用のヘアカラーは染毛力が低いため、太くて硬い白髪はぼかす程度にしか染まりません。
白髪染めは濃い染料でしっかり染められるので「ヘアカラーでは染まりが悪いな・・」と感じたら切り替えを検討してみましょう。
【白髪染めとヘアカラーの併用もOK】部分的に白髪染め・全体はヘアカラーという選択肢
「部分白髪だけカバーしたい」という方は、気になる箇所だけ白髪染めをして全体はヘアカラーで染めるという方法もあります。
- 明るい髪色にできる
- 染まりやすくなる
- 色持ちが良くなる
- 白髪染めしていない部分の
ダメージを軽減できる
また白髪はしっかり染めつつ、ヘアカラーで明るい髪色を楽しめます。
ただ、セルフ染めは薬剤選定や塗り分けの技術が必要なので難しく、変な色になったり色ムラになったりするリスクも。
きれいに仕上げるためには、美容院でお願いするのがおすすめです。
【Q&A】白髪染めとカラーの違いに関するよくある質問
美容院で白髪染めしたい時の頼み方を教えてほしい
- 白髪が気になる場所
- どんな明るさが希望か
- どんな色合いに染めたいか
仕上がりの明るさや白髪の染まり具合に応じて、適切なカラー剤を選択して染めてくれます。
白髪染めとカラーリングを同時にするメリットとデメリットを教えてください
白髪染めとカラーリングを同時にすることで、白髪をしっかり染めつつヘアカラーの多彩な色味を表現できます。
ヘアカラーで染めている髪でも同時に白髪を染められるので、白髪が気になり始めの方におすすめです。
ただ、自分で染めるのは難しいというデメリットがあるので、美容院でお願いするのが無難。
白髪染めとヘアカラーではアッシュの色味に違いがある?
白髪染めはブラウンベースのアッシュなので、ヘアカラーに比べるとブラウン味の濃いアッシュに。
ヘアカラーのアッシュは透明感のある色味なので、白髪染めよりも鮮やかな色が特徴です。
白髪染めとカラーの色持ちの違いは?
白髪染めの方が色持ちがいいです。
染料が多く配合されているため、ヘアカラーよりも長く色持ちします。
白髪染めは一度するとやめられないから、しない方がいい?
白髪染めはいつでもやめることが可能です。
しかし白髪染めには、頭皮や髪にダメージを与えてしまいます。
白髪染めのデメリットもしっかり把握して、選択するようにしましょう。
美容院でヘアカラー(おしゃれ染め)で白髪も染められる?おすすめの色味は?
美容院では薬剤の選定や染める方法によっては、白髪でもヘアカラーをすることが可能です。
おすすめの色味は白髪と馴染みの良いアッシュ系で、透明感があり柔らかい印象が叶います。
白髪染めとヘアカラーはセルフで染める場合、やり方は同じ?
白髪染めもヘアカラーも染め方に違いはありません。
ダメージや刺激が気になる場合は、白髪染めしない方がいい?
通常の白髪染めは、染毛力が高いため頭皮と髪にダメージを与える可能性があります。
ダメージや刺激を抑えたい方は、白髪染めトリートメントやヘアマニキュアがおすすめです。
カラーと白髪染めは値段に違いがある?
ヘアカラーと白髪染めでは、ヘアカラーの方が1,000円ほど高い価格設定です。
白髪染めよりもヘアカラーの方が手間が掛かるので、料金が高いです。
白髪も染まるヘアカラー(オシャレ染め)は市販で買える?
白髪をしっかり染めることは難しいですが、ぼかすように明るく染まるオシャレ染めは市販で買えます。
以下のヘアカラーはちらほら白髪にもおすすめです。
- カラリス
- リーゼ泡カラー
カラリスは、オーダーメイドで自分に合う髪色が見つかるサロン品質のカラー剤。
泡タイプのリーゼ泡カラーは使いやすく、セルフカラー初心者にも向いています。
【まとめ】白髪染めとヘアカラーの違いを理解して希望の髪色に
白髪染めとヘアカラーの違いを知って、理想の髪色になれるアイテムを選択しましょう。
白髪染めは、ブラウンベースの色味でしっかり染められるので「白髪が目立って気になる」という方におすすめです。
ヘアカラーは明るさや色味が豊富で、好きな髪色を楽しめる点がメリット。
色素が薄く、ぼかす程度にしか染まりませんが「白髪を目立たなくしながら明るさをキープしたい」という方には向きます。
白髪染めとヘアカラーの違いを理解し、なりたい髪色を手に入れましょう。